映画「東京ホームレス」について | ☆ブログ版☆ 「東京ホームレス」 村上知奈美

映画「東京ホームレス」について


☆ブログ版☆ 「東京ホームレス」 村上知奈美



今日は、映画「東京ホームレス」のストーリーについて、少し書きたいと思います。

映画は、200212月~20099月までの記録で、

私が、フリーアナウンサーとして働いていた当時、

ホームレス支援のボランティアを通して知り合った2人のホームレス生活者の

方々との交流を描いています。


最初、映像は、ホームページに掲載するインタビューなどで、 

間違えがないよう記録するためのものでした。


どんどんたまるビデオテープたち…

しばらくして、見返してみると、そこに映っている人の声を、そのままお届け

できたらいいのにな、と思うようになりました。


「歯みがきプロジェクト」のメンバーからの後押しもあり、

よし、なんとかこれを映画にできたら、と思い立ったのが、2006年。

仕事、育児、と私の生活の中でなんとか時間を作って、メンバーの力を借り、

周囲の協力を得て、少しずつ形にしていきました。


ホームレスの人を通勤途中の新橋駅で見かけ、みかんをあげたい、

と思いつつ話しかけることができなかった自分に疑問を抱き、

なんとかお話してみたい、と、代々木公園に足を運んだのが、2003年1月。

パトロールや炊き出しのボランティアを通じて、毎週、いろんな方と

出会いました。


何かあったとき、私には、家族がいる、助けてくれる友人がいる…

おっちゃんたちには、そういう存在がないのかな?

どうしてかな?どんな気持ちで、毎日を過ごしているのだろう…。


公園では、おっちゃんたちと、実に様々な話をしました。

そんな中から、特に親しくなった2人との日々の記録が、この映画です。


この映画は、今にして思えば、なんて幼稚で、率直だったのだろう、

と思える私の記録でもあります。

でも、敢えて、そういった部分も含めて、観ていただけたら、と思いました。


仲良くなったホームレス状態の友人たちを、なんとか助けたい、

今より少しでもいい状態になってほしい、という気持ちで、

真剣に悩んだり、動いてみたり…

正直、お見せするのが恥ずかしすぎる、という部分もあります。


伝えたいことがありすぎて、また、できるだけ、そのままを観ていただきたい、

思うと、映像を削る、という作業がなかなか進まず、

映画ができるまで、気づけば、4年近くかかってしまいました。

(削る、という作業は、本当に本当に大変でした。)


ホントは、ここも残したかったなあ、あそこも、ここも、と色々ありますが、

この映画を通じて、なんでもいい、少しでも、へー、とか、どうして?とか、

なるほど、とか…何かを感じていただけたら、うれしいです。

そして、あなただったら、どうしますか?という感想も聞いてみたいです。


当日は、パンフレットと一緒に、アンケート用紙もお配りできたら、

と考えています。ぜひ、感想を聞かせてください。